真冬の雨漏りに注意!大阪府の降雪・冷え込みによる屋根破損
冬は暖房器具の設置や、衣類による寒さ対策に気を取られがちですが、実は家屋のメンテナンスも重要。大阪は屋根の上に雪が積もるのは非常にまれですが、気温の低下や雪混じりの雨が降ることで、屋根材が破損してしまうケースがあるのです。今回は、大阪でも起きる降雪・冷え込みが原因となる雨漏りについて解説します。
真冬の雨漏りの原因となる「凍害」とは?
雪が降ったり、気温が著しく下がったりすると、屋根材が凍る「凍結」という現象が起きやすくなることをご存知でしょうか。実は凍害が原因で雨漏りが発生するケースもあるのです。凍害は水たまりに氷が張る地域であれば、どこでも起こりうる可能性があります。つまり、それは北海道や東北などの豪雪地帯ではない大阪周辺の住宅においても、気をつける必要があるでしょう。
屋根にダメージを与える「凍害」とは?
「凍害」とは、冬期の低温によって水が凍ることで起こる災害です。屋根における凍害は、屋根材が凍った影響で瓦屋根が欠けたり、瓦や漆喰が割れたりします。「屋根材が凍る」と言われてもピンと来ない方もいるかもしれませんが、瓦やスレート等の屋根材は水が染み込むため、低温の環境下で凍ることがあるのです。屋根の下には防水紙が敷かれていますが、屋根材が傷つくと、この部分も損傷する可能性があります。
凍害のメカニズム
水は凍る過程で分子と分子の間に隙間ができて、約10%体積が膨張する性質があります。この性質を踏まえて、凍害のメカニズムを見ていきましょう。
1.風雨や飛来物の影響でついた傷や、塗装が薄くなった箇所に雨・霧・霜・雪の水分が染み込みます。
2.気温が下がったタイミングで水が凍り、体積が膨張。傷や剥がれをさらに大きくします。
3.傷や剥がれが広がることで水が染み込みやすくなり、また凍ります。
4.傷やひびの拡大が続き、最終的には膨張に耐えきれず、屋根材が剥離・破損してしまいます。
雨水は不純物を含むため、必ずしも約10%膨張するとは限りませんが、屋根材を壊せる威力があるのは確かです。このようなメカニズムで発生した傷・剥がれ・破損部分から雨水が流れ込み、雨漏りが発生します。
雨漏りによって起こる主な問題
雨漏りは不動産業界では「家の価値が下がるトラブル」とも言われているため、できる限り回避したいところです。雨漏りが発生すると、具体的にどのような問題が起きるのでしょうか。主な問題を3つ紹介します。
カビが発生する
雨漏り発生後にシミがついてしまった天井やクロスは、カビが発生している可能性があります。カビが発生しやすくなる3つの条件は「湿度70%以上」「気温20~30度」「ホコリや汚れの多い環境」の3つだと言われています。カビ菌が原因で家族やペットが健康を害すリスクもあるため、放置せず対処しましょう。
木材が腐る
雨でぬれた箇所に菌が繁殖し、木材が腐ってしまいます。雨漏りによる被害の中でもっとも多い現象で、一度腐ると腐食がどんどん進行します。木の腐食は「木材腐朽菌」が原因で、湿度85%以上、木材の含水率25%以上等の条件がそろうと発生しやすくなるのです。木材が腐ると、安全性や耐震性能は低くなるリスクがあるため、早めに点検・修理を行いましょう。
シロアリに家を食べられる
湿気の多い木材が大好物のシロアリは、駆除費用に数十万円かかるケースもあります。「家の立て付けが悪い」「床が浮いている気がする」といった違和感がある場合は、シロアリの被害に遭っている可能性があるため、専門業者に相談しましょう。また、お金をかけて防蟻処理を行っても、効果は5年程度で定期的なメンテナンスが必要です。
雨漏りの対策方法
台風だけではなく、ちょっとした積雪や低気温、雨が原因となって雨漏りは発生します。ここでは、雨漏りを防ぐ方法を紹介します。
屋根材の交換
老朽化した部分を新しい屋根材に交換します。瓦の場合は、種類によってはメンテナンス回数が少なく済むものもあり、気候や家屋の状況に合わせた種類を選んで交換するのがベストです。
シート防水
塩ビシート等のシート状の素材を利用して屋根に防水層を作ります。接着工法はシート裏に接着剤を塗って貼り付けていく工法です。機械的工法はシートの下に緩衝材を敷き、ビスで固定します。
塗膜防水
・ウレタン防水
液体状のウレタン塗料を使う防水工事で、さまざまな形状の屋根に使用できるのが特徴です。シート防水と比べて、継ぎ目なく防水層を形成でき、何回も塗り替えを行えます。
・FRP防水
「FRP」とは「繊維強化プラスチック(Fiberglass Reinforced Plastics)」の略称で、ガラス繊維等で補強されたプラスチックです。主に屋根・ベランダ・バルコニーの防水に使われており、ポリエステル樹脂やガラスマットを使って工事を行います。
屋根の状態が心配になったなら、東大阪瓦産業までご連絡ください!
屋根工事は、冬に入ってからも施工可能です。凍害や雨漏りが心配になった方は、今から屋根の点検を専門業者に依頼してみてはいかがでしょうか。凍害・雨漏り対策を行いたい方はアフターフォローも万全な東大阪瓦産業にご相談ください。
監修者情報
渡士 兆文(わたし よしふみ) 東大阪瓦産業株式会社 代表取締役
雨漏り修理・雨桶工事・屋根工事業者として、東大阪市を中心におよそ12万件にのぼる施工実績を持つ「東大阪瓦産業株式会社」代表取締役。一般社団法人 全国日本瓦工事連盟に加盟し、「瓦屋根工事技士」「瓦屋根診断技士」の資格を持つ経験豊富な職人と共に、質の高い技術ときめこまやかなサービスを提供。昭和47年創業以来、屋根メンテナンスのプロフェッショナル集団として地域への貢献に努めてきた。2024/08/31
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