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波板について

波板について

本日日本に台風上陸しています。台風の際には屋根の事が大丈夫かな??雨漏りしたらどうしよ!?と心配になりますが、今回はベランダや駐車場の屋根によく使われる波板について説明します。

波板とは?

波板(なみいた)は、表面が波状に加工された板材で、通常は屋根材や外壁材として使用されます。その波形状により、強度が高まり、軽量で取り扱いやすいのが特徴です。多くの種類があり、素材や色、厚さなども色々あります。

主な使用場所

波板は、ベランダや駐車場の屋根として使用されることが一般的です。また、家庭用の簡易な物置や小屋の屋根・壁材、さらには農業用ハウスのカバー材としても使用されます。

波板の種類

ポリカーボネート波板・・・高い耐衝撃性と耐候性を持ち、透明性があるため光を通すことができます。耐久性が非常に高く、紫外線に対する抵抗力も優れているため、長期間使用しても変色や劣化が少ないです。当社で波板工事を発注頂くとオススメする商品です。

塩ビ波板(塩化ビニル波板)・・・価格が安く、施工が簡単で扱いやすいです。しかし、紫外線に弱く、経年劣化による変色や割れが発生しやすいという短所もあります。ポリカ製の波板が出回る前まではよく使われていたので築年数の古いお家だと結構使われています。

ガルバリウム波板・・・アルミニウムと亜鉛の合金であるガルバリウム鋼板で作られた波板です。高い耐食性と耐久性を持ち、比較的軽量です。上記の2つと比べて光を通さないので外の物置などの屋根に使われる事が多いです。

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波板の特徴と利点

軽量で強度が高い

波板は軽量であるため、取り付けや交換が容易です。その波状の形状により、強度が増し、風や雪の荷重に耐えることができます。

光透過性

ポリカーボネート波板や塩ビ波板は光を透過するため、日当たりの良い空間を作りたい場合に最適です。雨は防ぎたいけど、日当たりの良さが欲しいベランダや駐車場によく使われる理由がこれです。これにより、自然光を取り入れてエネルギー効率を高めることができます。

耐候性と耐久性

素材によって異なりますが、特にポリカーボネート波板やガルバリウム波板は耐候性に優れており、長期間にわたって使用可能です。塩ビ波板は経年劣化しやすいものの、安価で入手しやすいというメリットがあります。

多様なデザインと色

波板は透明、半透明、不透明なものなど、さまざまな色やデザインがあり、用途に応じて選ぶことができます。これにより、建物の外観デザインを損なうことなく設置できます。

↓ポリカのブラウンの透明の波板・ポリカのブラウンのエンボス加工(半透明)の波板 ※フックはどちらもステンレスフック使用時の写真です

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フック(留め具)の種類

波板をアルミサッシや木下地に固定するフック(木下地の場合は傘釘やビス)ですが、これにも種類があります。

ステンレスフック

ステンレス製なので錆にも強く、太陽の紫外線による劣化からも他の素材と比べると高耐久です。

塩ビフック

塩ビの波板と同じく価格が安いです。しかし、紫外線に弱く、経年劣化による変色や割れが発生しやすいという短所もあります。フックが割れたりして取れてしまうと波板を固定する物がなくなってしまいますので最悪波板が飛んで行ってしまうという事も起こります。

ポリカフック

ポリカ製のフックです。ステンレスフックと塩ビフックの中間の性能・価格です。

当社では最低ポリカフック、3階のベランダや風の強い地域などの場合はステンレスフックをオススメしています。

木下地の留め具

木下地の場合は以前は傘釘と呼ばれる波板を押さえる形をした釘で固定する事が多かったです。最近はビスタイプの物もよく使われていて当社でもオススメしています。このタイプはビスで木下地に留めつけるので劣化の心配も少ないですし、フックみたいに折れて波板が飛んで行ってしまうという事も木下地自体がしっかりしていれば99%ありません。

↓ビスタイプの留め具を使って固定されたポリカの波板とガルバの波板

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メンテナンスのポイント

フックの折れ・取れ・緩みがないか??

波板のフックは常時風などがバタついた波板を固定する為に力がかかっています。経年劣化でフック自体が傷んで来ると急な強風や台風の時などにフックが折れてしまったり取れてしまったりする事があります。目視出来る場所の場合は定期的に全てのフックが波板をキチンと固定しているか確認するといいでしょう。

2Fのベランダなどフックを直接目視出来ない場所の場合は、そういった場所の波板は透明・半透明の事がほとんどなので、下からみて波板の上に取れたフックないか?折れたフックの破片がないか?と見て見て下さい。

あと波板とフックの間にスポンジ製の緩急材が入っているのですがこれが傷んで来て雨風にさらされると段々なくなって行ってしまいます。そうなると間のスポンジがない分フックがガバガバになり、風が吹いた時に波板からバタバタ、ガタガタ音がするようになります。

こうなった場合はフック全体的にそういった事が起こっている可能性が高いので波板は大丈夫でもフックだけ全部交換した方がいいです。

先に書いたフックが取れている場合は取れた部分だけ新しいフックを付ける事でとりあえずの対応は出来ます。が、この場合もフックは全部交換した方が後々安心です。

※波板の傷みが酷い場合はフック交換する際に波板を割ってしまうのでフックだけの交換は出来ません。波板も交換になります。

↓経年劣化で傷んだ波板(こんな状態だと全交換対応です)

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アルミサッシの雨樋の清掃

波板自信ではないですが、ベランダなどでよく使われる波板を付けるアルミサッシですが、ここの雨樋がよくゴミ・ホコリ溜まります。で雨樋が詰まると、アルミサッシの端っこからポトポト水滴が落ちて来てしまいます。アルミサッシのタイプにもよりますが、大体のタイプは一度波板を外さないと掃除が出来ません。波板を交換する事があればその時に必ず工事業者さんにアルミサッシの雨樋の掃除をお願いして下さい。

↓ゴミが溜まったアルミサッシの雨樋・掃除後

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防錆処理(ガルバリウム波板)

金属製の波板の場合、錆の発生を防ぐために防錆処理が必要です。特に塩害地域では、定期的に防錆塗料を塗布することが推奨されます。

交換のタイミング

波板の寿命は素材によって異なりますが、塩ビ波板は5〜10年程度、ポリカーボネート波板やガルバリウム波板は20年以上使用できることがあります。劣化が進んだ場合は、早めの交換が必要です。

安全第一

最後に、メンテナンスの為に状態をチェックする事は非常に重要ですが、一般の方が波板の上に乗って確認する事は絶対にしないで下さい。先に書いた通りとりあえず目視や音の確認でチェックして、怪しいな!?となった際には専門の業者さんに来て貰ってチェックして貰いましょう。

監修者情報

監修者情報

渡士 兆文(わたし よしふみ) 東大阪瓦産業株式会社 代表取締役

雨漏り修理・雨桶工事・屋根工事業者として、東大阪市を中心におよそ12万件にのぼる施工実績を持つ「東大阪瓦産業株式会社」代表取締役。一般社団法人 全国日本瓦工事連盟に加盟し、「瓦屋根工事技士」「瓦屋根診断技士」の資格を持つ経験豊富な職人と共に、質の高い技術ときめこまやかなサービスを提供。昭和47年創業以来、屋根メンテナンスのプロフェッショナル集団として地域への貢献に努めてきた。
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