お役立ち情報

雪止め瓦について

  • 雪止め瓦について

雪止め瓦について

当社は大阪府の東大阪市に会社があります。一昔前はこちらでも冬に雪が降って多少積もる事がありましたが、近年は温暖化の影響もあり雪が降る事はあっても積もる事はほぼなくなりました。が、今年に入ってから積雪地域で例年以上の積雪のニュースが報じられていますので今回は雪止め瓦について書きたいと思います。

雪止め瓦は、屋根に積もった雪が一気に滑り落ちるのを防ぐために使用される特殊な瓦です。特に、豪雪地域や降雪の多い地域では、落雪が引き起こす事故や損害を防ぐために欠かせない存在となっています。瓦屋根のデザインに統一感を持たせつつ、実用性を高める役割を果たしています。

雪止め瓦の特徴

雪止め瓦の構造

突起部分: 瓦表面に突起があり、これが雪を物理的に引っかける役割を果たします。

素材: 一般的な瓦と同じく、陶器瓦やセメント瓦で作られ、耐久性が高い。

設置方法: 通常の瓦と混ぜて配置されるため、屋根の美観を損なわずに使用できる。

 

雪止め瓦の必要性

雪止め瓦は、積もった雪が重力で急に滑り落ちる「雪崩現象」を防止します。

特に、駐車場や玄関の上など、落雪が直接影響を与える場所で多く使用されます。

  • 雪止め瓦について

雪止め瓦のメリット

①落雪事故の防止

突然の雪崩によるケガや車両の破損、植木や設備の損傷を防ぐことができます。

 

②美観の維持

通常の瓦とデザインが統一されているため、屋根全体の美観を損ないません。

 

③柔軟な設置が可能

必要な箇所に部分的に設置することができ、コストを抑えられます。

 

④積雪分散効果

雪止め瓦が雪を固定し、積雪の滑落を分散することで、屋根材や建物への負担を軽減します。

 

⑤耐久性

素材が一般の瓦と同じであるため、耐久性が高く、長期間使用可能です。

雪止め瓦のデメリット

①設置費用の増加

通常の瓦よりも価格が高く、設置箇所が多い場合はコストが上がります。

 

②積雪の重量増加

雪を引っかけて留めるため、屋根にかかる荷重が増加します。これにより、構造的に弱い建物では屋根や梁に負担がかかる場合があります。

 

③雪止めが不十分な場合がある

雪止め瓦のみでは対応しきれない大雪の場合、追加の雪止め金具や設備が必要になることがあります。

 

④施工時の専門性

雪止め瓦の取り付けには専門的な知識が必要で、適切に設置されていないと効果を発揮しない場合があります。

 

⑤定期的な点検が必要

瓦がずれたり破損したりすると機能が損なわれるため、定期的な点検とメンテナンスが必要です。

  • 雪止め瓦について

雪止め瓦と他の雪止め方法の比較

雪止め金具

瓦に取り付ける金属製の雪止め具で、瓦に直接雪止めの機能がない場合に用いられます。

コストは雪止め瓦より低いが、美観が損なわれる可能性があります。

 

スノーネット

屋根全体にネットを張る方法で、雪崩現象を大幅に抑制します。

大規模な施設や公共建築物で使用されることが多い。

 

雪止め瓦の利点

雪止め金具と比べて耐久性が高く、屋根の統一感を維持。

スノーネットと比べて設置が簡単で、費用も抑えられる。

  • 雪止め瓦について

雪止め瓦の設置方法

設置計画

雪止め瓦を設置する箇所を決定します。特に、玄関や車庫の上部、歩行者が通る箇所の上に重点的に配置します。

 

瓦の選定

屋根全体のデザインに合わせた雪止め瓦を選定します。

 

配置の工夫

均等に配置することで、美観を損なわず、効果的に雪を止めることができます。

 

固定作業

雪止め瓦をしっかりと固定し、突起が上向きになるように設置します。

 

点検と仕上げ

設置後に全体を点検し、ズレや緩みがないことを確認します。

 

雪止め瓦の使用上の注意点

積雪量の確認

雪止め瓦を使用する際には、地域の積雪量を考慮して設置計画を立てます。

 

屋根の耐荷重

雪止め瓦を使用することで屋根にかかる荷重が増えるため、屋根の構造が耐えられるか確認が必要です。

 

定期点検の実施

雪止め瓦の状態を定期的に点検し、破損やズレがないか確認します。

まとめ

雪止め瓦は、特に雪の多い地域での安全性向上に欠かせない屋根材です。その選択と設置には、地域の気候条件や建物の特性を考慮することが重要です。

監修者情報

監修者情報

渡士 兆文(わたし よしふみ) 東大阪瓦産業株式会社 代表取締役

雨漏り修理・雨桶工事・屋根工事業者として、東大阪市を中心におよそ12万件にのぼる施工実績を持つ「東大阪瓦産業株式会社」代表取締役。一般社団法人 全国日本瓦工事連盟に加盟し、「瓦屋根工事技士」「瓦屋根診断技士」の資格を持つ経験豊富な職人と共に、質の高い技術ときめこまやかなサービスを提供。昭和47年創業以来、屋根メンテナンスのプロフェッショナル集団として地域への貢献に努めてきた。
ドローンでの屋根調査やっています

2025/03/31

お役立ち情報

カラーベスト(コロニアル)について

2025/03/31

お役立ち情報

アスファルトシングルについて

2025/03/29

お役立ち情報

雪止め瓦について

2025/01/09

お役立ち情報

波板について

2024/08/31

お役立ち情報

紐丸・素丸瓦について

2024/08/29

お役立ち情報

雨漏りの起きる場所や原因について

2024/07/02

お役立ち情報

熨斗瓦について

2024/07/01

お役立ち情報

袖瓦について

2024/06/28

お役立ち情報

万十瓦について

2024/06/28

お役立ち情報

桟瓦について

2024/06/28

お役立ち情報

鬼瓦について

2024/06/03

お役立ち情報

雨漏りの意外な原因箇所3選

2020/07/03

お役立ち情報

今や屋根材の定番!スレート瓦とは

2019/03/09

お役立ち情報

一覧へ戻る

雨漏り修理・屋根工事の
ご相談・お見積りはこちら

line お問い合わせ